『社会性昆虫』と言われているシロアリですが、階級によって役割が決められています。
≪職蟻≫
巣の構築、食料の採取、卵や幼虫の世話などの作業を担う働きアリで、
木材を加害するのはこの職蟻です。
巣の中の約95%以上はこの職蟻で構成されています。
シロアリのコロニーの大多数を占め、巣の活動を維持する重要な役割を担っています。
≪兵蟻≫
名前の通り、兵隊蟻として外敵から巣を守る役割を担う役割を担っています。
特有の頭部の形状や顎を持つため、防衛に特化しています。
そのため、自ら餌を取ることができないため、職蟻から口移しで餌をもらいます。
≪ニンフ≫
羽アリになる前の段階で、働きアリと同様の役割を担うとともに、
ニンフは最終的に羽アリか副王・副女王となります。
つまり生殖虫候補です。
≪副女王・副王≫
女王や王が死んだり、傷ついた場合に代わりをします。
特に女王の代わりとなる副生殖虫は実質的には女王の「分身」にあたり、
副生殖虫の存在そのものが女王の非常に長い寿命の秘密です。
≪王・女王≫
交尾や産卵によって子孫を増やし、コロニーの繁栄を担います。
女王と王は最初に巣を創設したペアとなるシロアリです。
ペアとなってからは巣の中でも最も奥深くの安全な場所で暮らし、
卵を産んで子孫を残す事に専念します。
職蟻や兵蟻などに比べて非常に長い寿命を持つのも特徴です。
このように、シロアリ社会は分業体制により成り立っており、
女王と王を中心とした階層的なピラミッド構造を築いています。